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教室おけいこ見つけ隊コラム Vol. 130
介護食資格とは?難易度・取得方法・活躍の場紹介
2023.05.18
高齢になると、持病がない方でも食べる機能が衰え、食欲が低下して低栄養状態になる恐れがあります。
いつまでも食事を楽しみ充実した日々を過ごすために、食べやすく工夫をした食事が必要です。
自身のスキルアップや、転職に有利な介護食の専門知識を身につける方法や、活躍の場面をまとめました。
目次

01介護食について

介護食とは、噛む力や飲み込む力が弱くなった方でも食べやすいように調理方法を工夫した食事のことです。
高齢になると、歯や歯肉のトラブルが多くなったり筋力が衰え、食べる機能が低下します。
とろみをつけたり固さを調整して調理すると、加齢で弱くなった食べる機能を補い、肺炎を誘発する誤嚥の防止が可能です。
介護食の種類として、下記のようなタイプの食事があります。
  • ミキサー食
  • 刻み食
  • とろみ
  • ゼリー食
  • ソフト食

食べる力に合わせたさまざまな食事があり、調理には専門の知識が必要です。
介護食の知識を身につけると、それぞれの身体の状況に合った食事を提供できます。
心のこもった思いやりのある質の良い介護食が、高齢者の毎日に潤いを与えるのです。
また、腎臓病や糖尿病などの生活習慣病に配慮した減塩食なども介護食に含まれます。
高齢や病気によって食べる機能が低下しても、食事をおいしく味わって食べることは、健やかに生きるために欠かせません。

02介護食の資格の必要性と学習方法

安全で美味しい介護食を作るには、介護食の正しい知識と調理スキルが必要です。
しかし、高齢者が食べやすい硬さや味付け、メニューや調理方法は専門知識が必要で自己流ではうまくいきません。
現在、高齢者施設だけでなく宅食サービスのメニューにも介護食が取り入れられています。
最近の介護食は見た目も普通の食事と変わらず、味も美味しく食べやすいのが特徴です。
そのよう介護食作りの現場では、専門知識を修得した介護食の資格取得者は価値ある人材となります。
転職や介護職のスキルアップ、家族や自分自身の老後においても介護食の資格取得は効果を発揮します。
介護食の資格は主婦の方はもちろん、会社に勤務しながらでも取得可能です。
食品メーカーや介護職の方、宅食サービスなどで勤務されている方のスキルアップに適しています。
家事や仕事で忙しく、学習時間が取れないと考えている方でも、通信講座などを利用すると短期間で資格を取得できるでしょう。
高齢化社会で不可欠な、介護食の資格を取得するための学習方法を案内します。

2-1教室やスクールに通う

仲間とともに学習ができるので、モチベーションを保ちやすいメリットがあります。
しかし、決められた時間に教室やスクールへ出向く必要があることと、費用が割高になるのがデメリットです。

2-2通信講座

仕事や家事で忙しい人は、自分のペースで学習できる通信講座が便利です。
自由な時間と場所で学習できるので、限られた時間を有効に活かせます。
また、通信講座のテキストは資格試験に準じたもので、安心して学べます。
費用はリーズナブルなことが多く、短期間で効率的な学習が可能です。

2-3独学

費用を抑えられるのが、独学の利点です。
ただ、学習計画が立てにくいのと、教材選びに迷うかもしれません。

03介護食のエキスパートの仕事内容・主な勤務場所・年収

介護食の資格取得者を歓迎する企業や施設は、豊富にあります。
高齢化社会で需要が高まった介護食のニーズに対応するためです。
介護食の資格取得者は、多くの企業や高齢者施設から必要とされています。
施設はもちろん、食品メーカーや宅食サービスなど食に関する企業は、専門的な知識を修めた人材の確保が急務です。
介護食の資格取得者が活躍する、主な仕事内容や年収の目安を紹介します。

3-1病院や介護施設での調理スタッフ

スキルを活かして、調理現場の中心として活躍できます。
専門的な知識で、献立のアイディアを出したり、調理や配膳のアドバイスも可能です。
入院患者や施設利用者から、直接感謝の言葉をかけてもらう機会が多いのも特徴といえます。
人を喜ばせる仕事がしたい、と考える方にふさわしい仕事となります。
年収は、250万円〜400万円が目安です。

3-2大手外食チェーンや食品メーカーで介護食の商品開発

高齢者向けに工夫された食事の開発や、介護事業所に向けた献立の作成、食材の選定や運用管理などに携わります。
大手外食チェーンや食品メーカーでは、需要が増えている介護食部門を強化しています。
介護食のエキスパートであれば、食べやすさや美味しさ、栄養などトータルの観点から商品開発が可能です。
年収は会社ごとに異なりますが、400万円〜500万円が目安です。

3-3病院や介護施設向け介護食の営業

高齢者施設向けにパッケージングされた介護食商品を、病院や介護施設へ提案営業します。
介護食は調理に専門的な知識が必要であるため、給食会社へ委託する施設が多くあります。
専門的な知識を修得した資格取得者が提案する介護食は、得意先様に喜ばれるでしょう。
地域や会社の規模にもよりますが、年収は250万円〜400万円が目安です。

3-4訪問介護(ホームヘルパー)の現場

介護食の専門知識を活かして、利用者の身体の状態に合った食事の提供ができるので、他のヘルパーとの差別化につながります。
正社員で勤務した場合、年収は300万円〜400万円が目安です。
ホームヘルパーは勤務の自由度が高く、パートタイム勤務希望の方にも適しています。
パートタイムの場合、時間給は1,100円〜1,300円が基準です。

3-5講師としてフリーランスで活動

高齢者の身体の状況や、食欲に応じた介護食を作るのは簡単ではありません。
多くの方が、介護食の特別な知識を習得する機会を求めています。
資格取得後の仕事内容としては、カルチャースクールや自宅開業で講師活動などが考えられます。
年収は活動の時間や手段によって異なりますが、250万円〜300万円が目安です。
活動状況に応じて得られる収入は変化します。

04介護食のエキスパートとしてのやりがい

高齢者の栄養不足の解消と食事の満足を同時に提供できるので、大変やりがいのある仕事です。
高齢者にとって介護食は、心身の健康を維持するだけでなく、食事の楽しみや喜びといった生きがいを作ります。
楽しい食事で、自然に笑みがこぼれる姿を見ると、介護食作りの重要性が感じられます。
身体的な食事介助のみならず精神的なサポートができるのです。
おいしい料理でみんなを笑顔にする仕事は、誰からも感謝されます。
料理が好きな方はもちろん、思いやりのある人柄を充分に活かせる魅力ある仕事です。
介護食の資格取得者は、病院や介護施設などで大変重要な役割を担っているため、資格取得は転職やスキルアップに申し分ありません。
また、近年では日々の献立やレシピをたくさんの方に見てもらい、役立ててもらうチャンスが数多くあります。
修得した専門知識を活かしたメニューや調理方法を、個人のブログやSNSで公開すると介護食作りに困っている方の手助けができます。

05介護食の代表的な資格

高齢化社会で重要な役割を担うのが、介護食の資格です。
介護食の資格にはいくつか種類があり、中でも代表的な資格を4つ挙げてみます。

5-1介護食づくりインストラクター

日本インストラクター技術協会(JIA)の認定資格であり、介護食の役割や、介護食の作り方に関する基本的な知識について修得します。
高齢者の嚥下能力に適した調理の技術や栄養指導、デザートなども含めたさまざまなレシピの知識が身につきます。
資格取得後は、病院や高齢者施設への就職や、介護食作りインストラクターとして自宅やカルチャースクールで講師活動が可能です。

5-2介護食マイスター

日本安全食料料理協会(JSFCA)の認定資格です。
介護食を食べ始めるタイミングなど、高齢者と食事の関係や食事介助の方法、介護食作りの便利なアイテムなどについて修得します。
資格取得後は介護食マイスターとして病院や高齢者施設などで活躍できるほか、専門知識を活かして、宅食サービスで企画開発への従事も可能です。

5-3介護食士

公益社団法人全国調理職業訓練協会が認定する資格で、要介護者向けの食事が提供できる専門知識を学んだと認定されます。
資格には1級から3級まであり、専門学校で講習会の受講後に、認定試験が必要です。

5-4介護食コーディネーター

一般社団法人日本味育協会が認定する資格で、高齢者に必要な栄養に関する知識や食事介助、衛生管理などを修得します。
高齢者の家族のため、またはホームヘルパーなど実際の食事作りに携わる方に向いています。

06介護食のエキスパートになるためにおすすめの資格

介護食の資格の中でも、特におすすめな資格があります。
介護食のエキスパートと認められる、価値のある資格です。
どちらの資格も専門知識の修得によって、転職や介護職のスキルアップにつながります。
また、初心者でも学習が容易で、資格取得の方法が分かりやすいのが利点です。

6-1介護食作りインストラクター

高齢者のみならず、病人や怪我人の健康をサポートする介護食の専門知識や調理スキルをマスターします。
以下が資格検定試験の内容です。

受験料 10,000円(消費税込)
受験方法 在宅受験
合格基準 70%以上の評価
申込方法 日本インストラクター技術協会(JIA)ホームページから申し込み

資格検定試験の実施日程は以下のとおりです。

資格検定試験 2,4,6,8,10,12月(年6回、偶数月)
申込期間 試験前月(奇数月)の1日から月末(例)2月試験を希望の場合、1月1日から1月31日
試験期間 試験月の20日から25日(6日間)
答案提出期限 試験月の30日必着(2月のみ28日)
合格発表 翌々月の10日

資格試験は2ヶ月に1回のため、学習後は速やかな申込が大切です。

6-2介護食マイスター

実際の調理から便利アイテムまで幅広い知識を修得する、介護食マイスターの資格試験内容です。

受験料 10,000円(消費税込)
受験方法 在宅受験
合格基準 70%以上の評価
申込方法 日本安全食料料理協会(JSFCA)ホームページから申し込み

資格試験の日程は以下のとおりです。

資格検定試験 2,4,6,8,10,12月(年6回、偶数月)
申込期間 試験前月(奇数月)の1日から月末(例)2月試験を希望の場合、1月1日から1月31日
試験期間 試験月の20日から25日(6日間)
答案提出期限 試験月の30日必着(2月のみ28日)
合格発表 翌月の20日

答案用紙は、試験期間の最終日が必着日であるため、余裕を持った提出を心がけましょう。

07資格取得におすすめの資格講座

これから紹介する通信講座は、「介護食インストラクター」と「介護食マイスター」の両方の資格取得に対応した通信講座です。
どちらの通信講座も、試験免除で資格認定されるコースの設定があります。

7-1介護食マイスターW資格取得講座 | 諒設計アーキテクトラーニング

「諒設計アーキテクトラーニング」のカリキュラムは、1日30分程度の学習で初心者でも約6ヶ月で無理なく学べます。
「介護食インストラクター」と「介護食マイスター」の2つの資格に対応した学習内容です。
講座のテキスト、問題集や添削課題は、全てプロの先生によって監修されているので、初心者の方でも安心のカリキュラムとなっています。
「諒設計アーキテクトラーニング」では受講料の分割払いに対応しています。
こちらが、初期費用を抑えたい方向けの基本講座です。

対象となる資格 介護食作りインストラクター
介護食マイスター
受講料 59,800円
分割3,300円× 20回(初回4,276円)
受講期間 6ヶ月(最短2ヶ月)
添削回数 5回

基本講座は、教材と添削5回分がセットです。
学習の後、自分で検定試験を受ける必要があります。
もう1つは資格試験免除で、すぐに資格を取得したい方や、確実に取得をしたい方向けのスペシャル講座です。

対象となる資格 介護食づくりインストラクター
介護食マイスター
受講料 79,800円
分割3,800円× 24回(初回3,891円)
受講期間 6ヶ月(最短2ヶ月)
添削回数 5回+卒業課題(試験免除課題)1回

基本講座の内容に卒業課題1回分がセットで、卒業課題の提出にて資格取得が認定されます。
卒業課題1回の提出で、介護食作りインストラクターと介護食マイスターの2つの資格が同時に取得可能です。
資格試験対策学習の必要がなく、試験の受験料も不要なため多くのメリットがあります。
短期間で資格を取得したい方や確実に資格取得したい方は、スペシャルコースを選ぶと良いでしょう。

7-2介護食資格取得講座 | SARAスクールジャパン

「SARAスクールジャパン」の介護食作りインストラクター講座は、初心者でも無理なく理解できる分かりやすい内容です。
「介護食インストラクター」と「介護食マイスター」の2つの資格に対応したカリキュラムとなっています。
キャリアアップに役立つ介護食の資格が最短2ヶ月で取得可能で、基本コースとプラチナコースがあります。
初期投資を抑えたい方向けには基本コースが適しており、内容がこちらです。

対象となる資格 介護食作りインストラクター
介護食マイスター
受講料 59,800円
受講期間 6ヶ月(最短2ヶ月)
添削回数 5回

基本講座は、教材と添削5回分がセットです。
学習の後、自分で検定試験を受ける必要があります。
もう一方は、短期間で確実に資格を取得したい方向けのプラチナコースです。

対象となる資格 介護食づくりインストラクター
介護食マイスター
受講料 79,800円
受講期間 6ヶ月(最短2ヶ月)
添削回数 5回+卒業課題(試験免除課題)1回

基本講座の内容に卒業課題1回分がセットで、卒業課題の提出にて資格取得が認定されます。
卒業課題1回の提出で、介護食作りインストラクターと介護食マイスターの2つの資格が同時に取得可能です。
資格試験対策学習の必要がなく、試験の受験料も不要なため多くのメリットがあります。
短期間で確実に資格を取得したい方は、プラチナコースを選ぶと良いでしょう。

08介護食の資格取得で高齢者の救世主に

食事は高齢者の生活の質(QOL)に深く影響します。
栄養バランスや食べやすさに配慮するだけでなく、季節を感じる盛り付けや提供に工夫も大切です。
食事を楽しみ、生きがいを感じてもらうために、介護食は重要な役割を担います。
介護食の資格を取得し、技術や人柄を活かせる仕事に就いたり、知識を広める活動を始めてみませんか。
ぜひ、資格試験の内容を確認したり、通信講座をチェックして心豊かな未来へ一歩を踏み出してください。

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