食塩アドバイザーは、料理での塩の活かし方、料理と塩の相性、家庭における塩のあり方など、食品に用いる塩に関する知識を有していることを証明する資格です。
JIA(日本インストラクター技術協会)が認定しているため、趣味としてだけでなく講師としてカルチャースクールや教室で教えたい人にも向いています。
講師やアドバイザーとして資格がなくても活動は可能ですが、資格があると信頼が得られて活動の幅を広げやすいでしょう。
具体的には、次のような知識があることが証明されます。
・ 塩を使う料理の特徴
・ 減塩食品について食塩の基準と規格
・ 食品の成分表示から塩分量を計算する方法
・ 食品表示や賞味期限
・ 塩に含まれるグルテンについて
・ 麺類やパン類と塩の関係
・ 食塩水の利用法
・ 肉や魚の加工について
・ さまざまな種類の塩について
・ 料理の際のさまざまな塩の使い方
・ 塩を原料とした調味料の種類について
・ 塩の性質を活かした食品の保存方法
・ 料理以外の利用法について など
食塩アドバイザーの資格は、「食品を扱う仕事で塩の知識を活かしたい」「カルチャースクールや自宅の教室での講師活動を目指したい」方におすすめです。
検定試験で問われる内容や費用などについては、次の表を参考にしてください。
項目 | 詳細 | ||
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受験料 | 1万円(税込) | ||
受験申請 | インターネットからの申込み | ||
受験方法 | 在宅受験 | ||
合格基準 | 70%以上の評価 | ||
試験日程 | 偶数月の20〜25日に開催 | ||
資格試験内容 | ・塩の性質、塩の成分と特徴 ・塩の歴史、海水を原料として塩を作る工程 ・古代、中世の製塩方法 ・塩の種類、岩塩と岩塩の産地、塩湖 ・塩の用途と統計、世界の塩の生産量 ・日本は塩の輸入大国、日本の塩の用途 ・調味料としての塩 |
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参考:JIA(日本インストラクター技術協会)https://www.jpinstructor.org/shikaku/shio/ |
美塩ソムリエとは、料理だけにとどまらず、次のような塩に関する幅広い知識を有していることを証明する資格です。
・塩の基礎知識:塩の歴史や製法・塩の種類と性質・日本各地の塩の違い
・塩の活かし方:梅干しや漬物など地方ごとの塩を使った特産品について・さまざまな塩の利用方法・塩味の感じ方や塩の対比効果などについて
・料理以外の塩の知識:塩にまつわる故事やことわざ・日本の塩と外国の塩について・食塩と健康との関係について
美塩ソムリエの資格は、食品・飲食関係のお仕事の方だけでなく「塩の性質や効果を改めて深く学んでみたい」「体の管理のために塩をもっと知りたい」方にもおすすめです。
項目 | 詳細 | ||
---|---|---|---|
受験料 | 1万円(税込) | ||
受験申請 | インターネットからの申込み | ||
受験方法 | 在宅受験 | ||
合格基準 | 70%以上の評価 | ||
試験日程 | 偶数月の20〜25日に開催 | ||
資格試験内容 | ・体内での塩のはたらき ・浸透圧とは ・体内での塩分の分布 ・塩分の排泄 ・尿からの塩分の排泄 ・血液中の塩分濃度を調節するホルモン ・人体に必要な塩分の量 ・日本人の食塩摂取量の変遷 ・料理で使う塩の特徴 |
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参考:JSFCA(日本安全食料料理協会)https://www.asc-jp.com/syokubu/shio/ |
「食塩アドバイザー」と受験日程や受験方法が同じのため、日程を調整して申し込めば同時期に試験を受けることも可能です。
ジュニアソルトコーディネーターは、塩と食に対する正しい知識が得られるのはもちろん、特に塩の美味しさ・楽しさ・感動を人に伝えられるよう注力している資格です。
一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会が、講座・試験の開催から認定までを行っています。
この資格を取得すると、塩の魅力を深く学ぶ「ソルトコーディネーター」、より専門的な知識を学んで塩のプロを目指す「シニアソルトコーディネーター」へとさらにステップアップできます。
最終的には、塩の生産者と生活者の架け橋となり、製塩から食卓までをトータルコーディネートできるようになる資格です。
実際にこの資格を取得した方の中には、料理教室・食育講演会の講師以外にも、海外で日本食を紹介するイベント開催、日本企業で塩に関するイベントの開催、店舗をかまえない塩専門店、メニュー開発のアドバイザー、塩コスメや食品の商品プロデュース、塩にこだわるレストランの開業など多方面で活躍されています。
「塩の知識を日常生活に取り入れて自ら楽しみたい」「塩の魅力を人に伝えたい」「塩のコーディネーターとして活動したい」方におすすめです。
項目 | 詳細 | ||
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受講・受験料 | 5万5,000円(税込) オンライン講座(3時間)・テキスト・講座用の塩セット・受験料・認定料の費用を含む |
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受験申請 | インターネットからの申込み | ||
受験方法 | 在宅受験 | ||
合格基準 | 記載なし | ||
試験日程 | 協会が指定する講座の日程による | ||
資格試験内容 | ・塩を知ると変わること ・塩の基礎知識(原料・製法・特性) ・塩の歴史 ・塩と健康 ・塩の味わい 入門編 ・塩と食材の相性 入門編 ・塩の選び方 ・塩の保存方法 |
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参考:一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会 https://saltcoordinator.jp/course/ |
塩の原料や産地による味の違いやそれぞれの塩の活かし方を知ることで、料理が楽しくなるだけでなく料理の腕が上がると家族にも喜ばれるでしょう。
塩を制するものは料理を制するといわれているように、シンプルな料理ほど塩が味の決め手になります。
天然塩は甘味や苦味などの味わいが豊かで、最近では塩にこだわったレストランや塩の専門店もあります。
塩の選び方や食材との相性を知ることで、素材の良さを引き出した料理が作れるようになるでしょう。
こだわりの塩を使った料理は、自身だけでなく家族や周りの方にも楽しんでもらえます。
「塩の特徴を活かしてワンランク上の料理をつくりたい」「料理の腕をあげて家族を喜ばせたい」方には資格取得がおすすめです。
種類が豊富な塩の知識を幅広く学べるため、塩を扱う仕事をされている人に役立ちます。
たとえば、塩そのものをつくる塩職人、塩の特徴を活かしたメニュー開発や商品開発、塩自体や塩と相性の良い食材の販売時のアドバイスにも活かせるでしょう。
具体的には、梅の加工・販売、塩コスメや食品の商品プロデュース、塩専門店や塩にこだわるレストランの開業、メニュー開発のアドバイザーとして活躍されている方もいます。
「塩の専門的な知識を仕事に活かしたい」「塩のことを学んで新しい仕事にチャレンジしたい」方に、資格取得をおすすめします。
塩の資格を取得すると、塩の専門的な知識や塩の美味しさ・楽しさ・魅力を伝えるカルチャースクールなどの講師としても活躍できるでしょう。
具体的には、料理教室・食育講演会の講師、海外で日本食を紹介するイベント開催、日本企業で塩に関するイベントの開催などをされている方がいます。
場所や時間を選ばず学んだ知識を伝える方法としては、SNSやブログを通して塩に特化した知識を情報発信する方法もあります。
認知されフォロワーが増えると、雑誌のコラム執筆、書籍出版、イベントの開催など仕事の幅も広がるでしょう。
セルフケアコンシェルジュとしてのコラム執筆や塩水療法の書籍出版をしている方もいます。
資格がなくてもさまざまな活動が可能ですが、資格があると信頼を得やすく実績を作りやすくなります。
「塩の面白さをもっと人に伝えたい」方には資格取得がおすすめです。
塩の資格を独学で取得するとなると費用は抑えられますが、その時間と労力は大きいです。
最近は塩の料理本やヒマラヤ岩塩など特定のテーマに関する書籍やオンライン動画は増えていますが、資格取得に対応した専門的なテキストや動画はありません。
そのため、資格の試験内容に合わせて必要な情報を集めるだけでも時間と労力を要することになるでしょう。
しかし見方を変えると、塩のことを幅広く理解している人は少ないため、塩のことを改めて系統立てて学んで資格を取得する意味は大きいともいえます。
スクールに通いながら資格取得を目指すと、講師から直接学べるためモチベーションが維持しやすく効率的に学べるメリットが大きいでしょう。
2022年12月現在、塩の資格取得のためにスクールに通って学べるクラスは残念ながらありません。
しかし、オンラインで講師と対面で学べるクラスが1つだけあります。
その1つが、おすすめの塩資格でご紹介した「ジュニアソルトコーディネーター」の養成講座で、費用は3時間のオンライン講座、テキスト、講座用の塩セット、受験料、認定料が含まれて5万5,000円(税込)です。
ジュニアソルトコーディネーターの上位資格「シニアソルトコーディネーター」の養成講座は、オンラインではなく少人数制の直接対面での講座になります。
今後、塩資格の取得で「講師に直接会って学びたい」「他の人と交流しながら学びたい」人が増えて、直接講師から学べるクラスが増えることに期待したいですね。
塩資格の通信講座は、教材(テキスト・問題集・動画など)・模擬試験・添削などのサポート体制が充実しています。
現在、塩の資格に関する通信講座を開催しているのは、「諒 設計アーキテクトラーニング」と「SARA スクールジャパン」だけです。
最短2ヵ月で取得できるため短期間で効率的に資格を取得したい方には向いていて、資格取得までの計画を立てやすいのも通信講座のメリットです。
2つのスクールでは「食塩アドバイザー」と「美塩ソムリエ」の2つの資格が同時に取得できるコース、資格試験の受験が免除されるコースがあります。
2つの資格を取得すれば塩の知識を幅広く学べるだけでなく、講師やアドバイザーなどの活動時に知識の多面性のアピールもできます。
基本コースは5万9,800円(税込)、試験が免除されるコースは7万9,800円(税込)です。
2つの資格の受験費用はそれぞれ1万円(税込)のため、確実に資格を取得できることを考えると後者がお得といえるでしょう。
通信講座は好きな時間に好きな場所で学べるため自由度が高く、自分のペースで勉強を進められます。時間がない子育て中の方やお勤めの方にもおすすめです。
塩の資格と一緒に取得するなら、昨今、テレビや雑誌などでも美味しく体に良いと話題となっている麹の資格取得がおすすめです。
麹にはビタミン・アミノ酸・消化酵素が多く含まれていて、お肌に良く免疫・腸内環境も高めてくれるため、古くから健康に良い事が知られています。
塩・味噌・醤油と並ぶ日本の伝統的な調味料でもあります。
なかでも塩麹は、塩やうま味調味料の代わりに使うだけでコクや味の深みが増すため人気です。
料理好きな方や健康管理の意識が高い方に人気の調味料で、塩の資格と併せて取得すると料理の楽しみや仕事の活動の幅が広がるでしょう。
一般社団法人日本麹クリエイター協会が主催する「麹醸人」は、1日で麹を活用したダイエットや美肌、麹を含む料理について学べて、お弁当箱で作れる麹の作り方もマスターできます。
対面・オンラインで開催され、費用は5万円です。
同じ団体が主催している「麹クリエイター」の講座は、対面式で費用が16万5,000円と高いですが、日本で唯一6種類の自家製の麹づくりが習得できて、麹で化粧水やチーズケーキを作る方法も学べます。
麹は手軽で簡単に作れて塩と同じく人気の高い調味料です。チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
素材そのものの味を引き立てる塩は野菜との相性も良いでしょう。
野菜は塩に関心のある層にも興味を示してもらいやすく講演やイベント・料理教室の内容も充実するため、塩の資格と併せて取得することをおすすめします。
野菜に関する資格で有名なのは、一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が主催している「野菜ソムリエ」の資格です。
野菜の生産から流通、野菜の見分け方、保存方法、栄養素と効果、野菜の切り方、野菜の特徴を活かした料理などが2〜3日(14時間)の講座で学べます。
受講方法が通学と通信から選べて、受験料込みで費用は14万8,000円。
金額的にもう少し気楽に受講したい方は、「諒 設計アーキテクトラーニング」と「SARAスクールジャパン」の通信で「オーガニック野菜アドバイザー」「野菜栽培士」の2つの資格が最短2ヵ月で取得できるコースがおすすめです。
季節ごとの野菜と育て方、含まれる栄養素、野菜に合う食材、レシピについて学べて、塩資格のコースと同じく教材・模擬試験・添削サポートなどがついて費用は5万9,800円。
資格試験が免除されるコースは7万9,800円です。
「野菜が好き」「野菜の知識を広めたい」「お店でしっかりとした野菜の案内ができるようになりたい」方におすすめの資格です。
漢方や薬膳は塩と同様、昔から健康に良いとされてきて奥が深く「1つのことを深く学んでみたい」「体の中からきれいになりたい」方にささるテーマなため、塩の資格と併せて取得すると良いでしょう。
漢方や薬膳は人がもつ自然治癒力を引き出し、体の中から体質を改善します。
昨今の健康ムーブもあり、薬膳料理を提供する飲食店も人気です。
漢方や薬膳の資格を併せて取得すると、塩だけでなく漢方と薬膳の効果も活かしたメニュー開発やアドバイザー・講師としての幅も広がるでしょう。
漢方・薬膳は難しいイメージもあるかもしれませんが、初心者でも無理なく取得可能です。
「薬膳・漢方検定」なら漢方の基礎理論、体質・体調・季節による食材の選び方、食材の組み合わせなどを学べます。
検定用のわかりやすいテキストは1,650円(税込)で、オンラインで可能な受験料は6,200円(税込)です。
1人で勉強するのが苦手な方は、通信講座で漢方・薬膳の資格を取得する方法もあります。
「諒 設計アーキテクトラーニング」「SARA スクールジャパン」では「漢方コーディネーター」「薬膳調整師」の2つの資格が最短2ヵ月で取得できるコースがあります。
教材・模擬試験・添削サポートなどは塩の資格のコースと同じで、費用は5万9,800円。
卒業課題があり試験が免除されるコースは、7万9,800円です。
「薬膳料理で体の中からきれいになりたい」「漢方や薬膳の魅力を広めたい」方におすすめの資格です。
塩は世界中に数え切れない種類があり、産地によって成分や味も異なるため、奥が深い世界です。
そのような塩の資格を取得して、塩の美味しさや楽しさ・感動を味わってみませんか。
「いろいろな種類の塩をもっと使いこなしたい」「料理の腕をあげたい」方はもちろん、「塩のことを極めて仕事に活かしたい」「塩の魅力を多くの人に伝えたい」方にもおすすめです。
塩の商品開発のアドバイザー、塩専門の店、塩をテーマにした執筆など、塩の資格を活かした仕事は無限です。
限られた時間で効率よく資格を取得したい方は、オンライン講座や通信講座をご検討ください。